ネオアンチゲン複合免疫治療とは

ネオアンチゲン複合免疫治療とは

獲得免疫の再始動を目指す「ネオアンチゲン複合免疫治療とは」

高度進行がん/ステージⅣという病状に要求される免疫治療プロセスは、いかに早く「獲得免疫」を再始動させられるかが、その後の成果を大きく左右してしまいます。そのためには、体内にある無数の「正常な細胞」の中から速やかに「がん細胞」を特定し、即座に破壊へと導かなければなりません。

そこで、こうした一連の免疫学的な要求に対応する、「MHCクラスⅠ(主要組織適合性抗原複合体)」というがん細胞の識別マーカーの再発現と、「キラーT細胞(細胞傷害性T細胞)」の活性化という技術導入により、「獲得免疫の再始動」を目指す新たながん免疫治療、「ネオアンチゲン複合免疫治療」の提供に至ったのです。

当院では、MHCクラスⅠペプチド誘導、サイトカイン誘導、ミトコンドリア/アポトーシス誘導の3つを中心とした治療法を使い、副作用が少なく、かつ安全に保険診療との併用が可能な治療法を実施しています。

MHCクラスⅠペプチド誘導

細胞の識別マーカーとして働く「MHCクラスⅠペプチド」をがん細胞表面に再生させることで、キラーT細胞の精密な攻撃をがん細胞に集中させることができます。これは、がん細胞特有のペプチド「ネオアンチゲン(ネオ抗原)」の発現を明確にし、身体に備わった強力な免疫細胞「キラーT細胞」の攻撃をがん細胞だけに絞る、という革新的な戦略です。

これまでの免疫研究でも、がん細胞固有のペプチドが細胞表面に現れている場合、キラーT細胞による効果的ながん細胞破壊が触発されることが示されてきました。MHCクラスⅠペプチド誘導は、これらの研究結果を具体的な治療法に昇華させたものと言えます。

具体的な治療手段としては、当院の豊富な臨床経験によって培われた注射剤フォーミュラによる約1時間の点滴治療です。この治療法を導入して以来、12,000件以上の治療を行ってきましたが(2008年12月〜2023年11月)、一例として副作用や副反応が発生したケースは確認していません。これは、MHCクラスⅠペプチド誘導が安全な治療手法であることを示すものと考えます。


サイトカイン誘導

がん細胞が活発化すると、対抗する免疫細胞の機能は往々にして低下してしまい、「免疫疲弊」という状況に陥ります。免疫疲弊が事前のリスクチェッカー検査によって確認された場合には、免疫細胞が自ら生み出す活性化因子「Th1サイトカイン」の生産を促進し、がん細胞への攻撃力を回復させることを目指します。

具体的な治療手段としては、Th1サイトカインの生産を刺激する特性を持つグルカン系多糖類を経口摂取することが主になります。この治療についても、副作用や副反応の報告はこれまでに一切なく、安全性が高い治療手法であると認識されます。


ミトコンドリア/アポトーシス誘導

がん細胞が急激に増殖すると、同じ細胞内に備わっている小器官「ミトコンドリア」にも機能障害が現れてしまいます。この結果、ミトコンドリアが発令する細胞の自己消滅プロセス、「アポトーシス(プログラム細胞死)」も停止してしまい、これがさらなるがん細胞の増大を助長してしまうのです。

そこでこの問題に対処するため、私たちはミトコンドリア機能の改善をより一層目指します。具体的には、「電子伝達系」や「酸化的リン酸化反応」といったミトコンドリア内部のメカニズムを再活性化することで、アポトーシス発令のトリガーとなる「チトクロムC」という物質の放出を促進します。

治療手段としては、受動的電子供与体(PEDs:Passive Electron Donators)の一種である、イオン化ミネラルAMD製剤の内服が主となります。この製剤についても、これまで副作用/副反応等の報告は一切認められません。したがって、この治療は安全性が高い手法であると認識しています。


悪液質対策:グレリン様物質製剤の利用

がん細胞の増大は、体内でのエネルギー消費を激増させ、ブドウ糖の慢性的な供給不足を引き起こします。そのため、ヒトは全身の筋肉や脂肪細胞の分解を促すことによって、不足するブドウ糖の供給を確保しようと動きはじめます。このような状況に至って生じるのが「悪液質」という病状変化です。具体的には極度のやせ、全身の倦怠感、食欲不振といった症状の発現が大きな特徴で、早急な医療介入を要求する身体のサインと考えることができるでしょう。

このほか、悪液質は血液や生化学的な検査に見られる貧血の進行、総タンパク量(TP)やアルブミンタンパク量(Alb)の著しい減少も引き起こします。特にタンパク質濃度の低下は内臓の浸透圧バランスを破壊し、胸水や腹水といった深刻な病状を引き起こすことも少なくありません。

具体的な治療手段は、“若化(NEO AGING)”という細胞老化制御理論に即した専用のグレリン様物質製剤の経口投与です。この製剤は体内でのタンパク質同化作用(タンパク質合成作用)を促進し、がん細胞表面の識別マーカー「MHCクラスIペプチド」の発現促進をもたらします。また、炎症性サイトカインの一種「インターロイキン6」の産生を抑制する作用も確認され、抗がん剤投与時の体力低下にも良い適応となることでしょう。

ただし、この製剤はがんの種類によっても適応がそれぞれ異なるため、自己判断による服用は適切ではありません。なお、他の薬剤と同様に現時点では副作用/副反応の報告も一切認められず、安全性に優れた治療手段であると認識しています。

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